マチザイノオトは、絶滅が危惧されている様々な「まち財=マチザイ」をノーティング(発掘・記録・支援)することで、日本のローカル文化を再構する社会的活動です。
その地域の歴史や文化に育まれた「物語性」を背景として、その地域だからこそ生まれた「必然性」を有して創作・継承されたモノ・知恵・景色(超ローカルコンテンツ)のことを「マチザイ」と呼んでいます。それらは、単体を一見するだけでは、なかなかその価値や本質が理解されにくいという特徴を持っています。
例えば、モノであれば昔ながらのホンモノの味を追求するあまり、コストが掛かり過ぎて採算が合わない。知恵であれば、視覚化・マニュアル化が難しいもの。景色であれば、その地に出向き、五感を駆使しなければ味わえないもの。そういったものの多くは、維持や継続の資金不足、非効率であるが故の担い手不足という問題を抱えて、絶滅が危惧されています。
「マチザイ」は、経済性や効率性とは一線を画しているため、市場経済では成り立ちにくいものが多くあります。しかし、日本人のアイデンティティ(心のよりどころ)を支えている「見えざる価値」を内包しているため、理屈抜きで次世代に受け継いでいきたいと考えています。