「内川沿いのおきがえどころ」ノミチ
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内川にて、華々しくデビュー write 明石 博之
年に一度の「内川十楽の市」の開催にあわせて、華々しくデビューをしたKIPPOさん。
7月30日、31日は、朝から晩まで、沢山の来場者でにぎわいました。物見遊山で、ちょこし覗き込んでいる人もいれば、マスコミの宣伝効果によって、ここを目指して来られている方もいたり、まぁ、どなたにせよ、大歓迎なのであります。夜になっても、人の流れは途絶えません。多くの方がKIPPOさんのことを知ってくださったと思いますが、本番はこれからの日常的な運営です。六角堂もそうであったように、イベントをどんどん企画して、とにかく知ってもらわなければなりませぬ。
KIPPOさんは、浴衣を借りる、着付けをしてもらう、そして内川さんぽを楽しんでもらう、というお店です。浴衣を着て○○を楽しむー、というイベントを持ち込んで下さると大変嬉しいです♫
ここの業態がよくわかるよう、チョークボードになっているシャレオツな看板もつくろう。外でくつろぐ方が使う、小さくてカワイイ机も探そう。やるべきことは、まだまだありそうです。富山県射水市中央町3-12
TEL:0766(84)7996
OPEN:AM10:00~PM4:00
CLOSED:火曜日
駐車場4台あり -
内川のおきがえ処、KIPPO、間もなくオープン write 明石 博之
本日、内川沿いの部分のみですが、第一期のリノベーション工事が終わりました!
明日の午前中に川口貸衣裳店さんに引き渡しです。なんとか、なんとか、7月30日の内川十楽の市に間に合いました。(ギリギリになって、川口さん、申し訳ありません…。)いかがでしょうか、夕方、内川沿いにぼんやりと照らされた、何風なのか分からないデザインの町家です。GNLの自信作です。この度のデザイン、施主の川口さんが「全部お任せ!」と言ってくださり、存分にやりたいデザインをさせて頂きました。心から感謝、感謝です。間違いなく、通りすがる人が立ち止まり、何屋さんですか?かと足を踏み入れる…、という場のチカラがあると自負しております。
本当に申し訳ありません、町家の中から見る夕暮れの内川の風景をしばし堪能させて頂きました。ここで、美味しい抹茶をすすりながら、まったりもしたい。着物に着替えて、この内川の風景を町家の中から眺める時間も贅沢ですね。川口さんは、きっと、そんな構想も持っておられると思います。
看板は、うっすらとした白い地に、ワールドリー・デザインにお願いしたKIPPOのロゴデザイン。照明をかなり斜めから当てて、木の表情が浮き立つようにしてみました。
和室は、土壁、畳の縁、襖などを緑系で統一しました。外壁や木質部分は、少しだけオレンジ寄りの茶色系で統一したので、室内照明が目立つような時間帯になると、調和がとれるように工夫しています。逆に、昼間は緑系の室内が、内川の風景(色)を際立たせるように工夫しました。そんなことは、デザイナーの単なる自己満足の世界かもしれませんが、それだけ、KIPPOに期待をしております。期待だけではなく、GNL(地域交流センター企画)としても、uchikawa六角堂も「精一杯応援していきます」宣言をします!
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おきがえ処、内川「KIPPO」への想い write 明石 博之
現場監督さんのほか、大工さん二人と、左官屋さん三人が現場に入って大混雑状態です。暑いなか、本当にご苦労様です。本題とは関係ないことですが、職人さんの二の腕、めっちゃ太いです!多分、70代以上の方だとは思うのですが。
今日は、キラキラの砂壁を落とす作業です。KIPPOを店っぽくするために、どうしても土壁にしたかったのです。内川に面したこの贅沢空間を、よりそれっぽくしたいというプロデュースサイドの想い。川口さん、ありがとうございます!
そして、施主である川口さんの「KIPPO」に込めた想いをご紹介します…。他所から内川へ遊びに来る方々は、完全に非日常気分だと思います。その日常を離れた気分に色を添えるがこの場の役割です。はんなりと着物に着替えて散歩する…、もし、それが一人であれば、そんな自分が少し好きになるかも。もし、カップルで一緒に来れば、友達も羨む素敵なシーンで思い出の写真を撮ることができるかも。もし、イベントを企画して、大勢で着物を着て歩けば、それだけで新湊のニュースになります。「KIPPO」の「PO」は、歩くという意味です。「KI」には沢山の意味があります。季節を歩く、気持ちよく歩く、輝いて歩く、喜んで歩く、など(もっと沢山ありますが)すべて音読みの「KI」です。いつも元気な川口貴巳さんの「貴」でもありますね。貴巳さんが歩く…、その後には何か生まれそう(笑)
実は最近、この町家の持ち主さんである岡田さんご夫婦にお会いすることができ、uchikawa六角堂でランチをご一緒しました。お二人から昔の思い出を色々と教えて頂きました。川口さんの想い(+勢い)をキッカケに、ご実家が生まれ変わって、素敵な空間になっていくことを心から喜んで下さっているようで、マチザイノオトをいつもチェックして下さっているとのこと。しかし、感謝するのはこちらのほうです。内川沿いの空き家が次々と壊されていく一方で、岡田さんのような方がいらっしゃることに勇気をもらいましたから。
この現場も見られたとき、今まで塞がっていた内川側の物置が取り払われ、ズドーンと、しかも中庭を挟んだ商店街側にあるリビングから見通せる光景に初めて出会い、ワクワクしたとおっしゃってくれました。私も同じようなワクワク感を感じて、中庭越しに見える内川の風景を、どうしても実現したかったのです。岡田さんご夫婦と、なんだか気持ちがシンクロしたような気持ちになり、嬉しくなりました。
やっぱり、素敵なんですよ、町家の中から見える内川の風景って。ここに住む人が味わえる贅沢な空間なのです。(写真はブルーシートで内川は見えません、乞うご期待) -
木を並べて、パターンを考えてみる write 明石 博之
おきがえ処「KIPPO」の内川沿いの玄関は、町並みと溶け込み過ぎないよう、昭和レトロな感じはそのままに、少しだけ遊んでみようと思います。
新しく造った玄関ポーチの軒下より下の部分の外装に、色んな長さや素材の木材をペタペタと貼っていきます。uchikawa六角堂の内装のような感じですが、今度は縦位置です。しかも、建具屋さんから頂いた古材です。良い感じで経年変化したものばかりです。
配置のデザインパターンを大工さんに伝えるため、今日は半日かけて、床で仮組みしてみました。明日は、それを大工さんに、床から壁へと「コピペ」してもらいます。パソコンの中のデザインではなく、微妙に寸法が合わなかったりする木材並べをやってみると、普段とは違う部分の脳みそを使った気がします。汗だくで夢中になって、夏休みの工作のような楽しい時間でした。 -
内川沿いのおきがえ処、KIPPO write 明石 博之
現場は、事務所から自転車で3分、…こうでなくっちゃ!
都合により、現場を1日空けてしまったその翌日、いきなりこの東屋が建っていました。大工さん、頑張ってます。
ポーチの基礎も出来上がり、随分とそれらしくなってきました。建築の都合で、ポーチの軒が、当初のデザインより少し下がっていました。一方で、これ以上背が高かったらバランスが悪いかなと思ったり。大工さんのセンスのほうを優先したほうが良い場合もある、という良い例です。
施主である川口さん、それからお家の所有者さんから、デザイン的なことはガバッとお任せ頂いているため、責任重大です。
あ、それから、お店の名前は「KIPPO」に決まりました!その由来は、また今度です。 -
7月30日に向けて、工事、急ピッチです write 明石 博之
工事、はじまりました。そしてまず、内川側にあった納屋をガツンと壊してみると、こんな風に、部屋の中から内川が見えるようになりました。当たり前のことなのですが、妙に感激してしまいます。もうすでに、あの窓の外から着物を着てさんぽしたい!というお客さんが来る光景が目に浮かんでいます。イメージ、とても大事です。
部屋のなかで妄想をしているところへ、施主の川口さんご夫婦が、工事の様子を見に来られました。そしてさらに、ご近所の手林さんが自転車で通りかかり、あれあれ、どうも、と立ち話が始まります。たまたま行った場所で知り合いが居て、さらにそこへ友達がやってくる、のような偶然は、まず東京では経験できません。まるで「サザエさん」の世界のようです。
日をまたぎ、その二日後、今度は開口部のレベルを下げて玄関をつくるために、窓の敷居を壊しました。さらに、かなり痛んでいた床と基礎の束を撤去し、こんな空間になりました。毎度思うのですが、建築って、プロの手にかかれば、何でもできてしまうのだなと、感心します。
建物の中から見た図です。驚いたことに、床下は「砂」だったのです。しかし、冷静に考えれば、かつては流れのある川岸だった場所、当たり前ですね。砂地を見て、ちょっと心配になりますが、部屋の対角線の水平を測ってみても、そう傾いていません。半世紀以上大丈夫だったので、新たに土を入れたり、基礎を打ち直すことはしませんでした。コンクリートのべた基礎だけは絶対にしたくありません。冬になると、キンキンに冷えますから。
7月30日まで、あまり時間がありません。一方、町家のリノベーションは現場合わせ的な作業が多く「蓋を開けてみてビックリ!」の連続です。その都度、現場監督さんと知恵を出し合い、対策を考えます。本当に楽しい仕事です。
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