プラモデル的な町並み

そういえば、町家SOHOのキオクを書いていませんでした。
今更ながらと思ったのですが、コンテンツが充実したときに、キオクを書いていないマチザイが気になるようになるはずです。そこで、やっぱり書いておこうと思い立ち、簡単な内容ではありますが、こうして記事化しておきます。

気持ちをリセットしまして、ここから本題です。昭和40年代からでしょうか、外壁をトタンで覆う、いわゆるサイディングの走りが生まれました。皆さんもよく見かける風景だと思います。トタン板に加えてアルミサッシの窓が普及してきたため、古い町並みはプラモデルのようなサーフェイスをまとい、今やこれが昭和レトロな雰囲気を代表するデザインとも言えるようになってきました。

重伝建地区にある、ザ・木造伝統工法の町家!も好きですが、僕はこういうデザインも好きです。そこには「トタンをはぐと、ちゃんと伝統工法の意匠が見える」という安心感があるからです。最初からサイディング前提の住宅は、まさにプラモデルみたいですが、こういう昭和レトロなリフォームの家は、一見プラモデルでも素敵だと思うんです。ダサいファッションでも、ちゃんと鍛えて筋肉あるよー、みたいな感じです。


明石 博之

[組織] グリーンノートレーベル(株)
[役職] 代表取締役
[職業]場ヅクル・プロデューサー

1971年広島県尾道市(旧因島市)生まれ。多摩美術大学でプロダクトデザインを学ぶ。大学を卒業後、まちづくりコンサル会社に入社。全国各地を飛び回るうちに自らがローカルプレイヤーになることに憧れ、2010年に妻の故郷である富山県へ移住。漁師町で出会った古民家をカフェにリノベした経験をキッカケに秘密基地的な「場」をつくるおもしろさに目覚める。その後〈マチザイノオト〉プロジェクトを立ち上げ、まちの価値を拡大する「場」のプロデュース・空間デザインを仕事の軸として、富山のまちづくりに取り組んでいる。

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