バーの内装、雰囲気が見えてきた!

グッドタイミングのときに現場に来ました。木材屋さんに頼んでいたパドックという木材を家具屋さんで加工してもらい、現場にトラックで運んできたというタイミングでした。銘木を扱う業者から買えば、うん十万円はする材ですが、全部がきれいに赤身になっていないことで、予算に収まる程度の金額で調達できました。少々の白木部分は、上手に塗装でカバーしてもらい、さらに設計担当の山川さつきさんのアイデアで、可愛らしいクサビで補修されていました!

ブリッジバーには、中2階があります。ここから外の景色をガラス越しに眺めることができます。内川が一望できる良い席ですが、ちょうど、バーの真ん前に係留してあったプレジャーボートが沈没したまま放置されていて、景観的にはよろしくない状況で、とても残念です。

内川を管理をしている富山県土木センターに問い合わせてみたところ、持ち主がまだ見つかっていないそうです。持ち主に警告するための看板を設置するとのこと。所有者ご本人が看板を見るかどうかはわかりませんが、とにかく、早くなんとかして欲しいものです・・・。

先ほどの中2階フロアから、2階を見たときの光景です。なぜこうなっているかと言いますと、写真の手間と奥の空間は、それぞれが別の時期に建てられた建物で、しかも壁でふさがれていたため、解体してみるまで2階のレベルがわからなかったからです。でも、結果オーライ、面白い空間が出来上がりました。

写真の左手、壁が斜めに切られている箇所が中2階へと続く階段を設置する場所です。この壁は、木毛セメント板と言われる建材です。もともとはセメント色をした板ですが、これに白色で薄っすらとペイントしてあります。この壁に真鍮のバーを見切り材のように走らせると、空間全体に上品さを演出できると思います。施主のスティーブンさんは、このデザインの提案を最初に聞いたとき、「え、大丈夫??」というようなリアクションをしたような気がしましたが、施工された場所を実際に見てみて、どう思ったでしょうか…。

この写真は、3週間くらい前のもので、今は完成間近のところまで来ています。内川沿いに町家をリノベーションしたバーが出来る!!まもなくそれが現実のものとなります。六角堂をつくった頃には考えられなかったことです。


明石 博之

[組織] グリーンノートレーベル(株)
[役職] 代表取締役
[職業]場ヅクル・プロデューサー

1971年広島県尾道市(旧因島市)生まれ。多摩美術大学でプロダクトデザインを学ぶ。大学を卒業後、まちづくりコンサル会社に入社。全国各地を飛び回るうちに自らがローカルプレイヤーになることに憧れ、2010年に妻の故郷である富山県へ移住。漁師町で出会った古民家をカフェにリノベした経験をキッカケに秘密基地的な「場」をつくるおもしろさに目覚める。その後〈マチザイノオト〉プロジェクトを立ち上げ、まちの価値を拡大する「場」のプロデュース・空間デザインを仕事の軸として、富山のまちづくりに取り組んでいる。

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