路地を飾る鉄のドア、上空にはカモメ

路地に面したA棟の入り口に、鉄製のドアが入りました。デザインをオーダーして、世界に1つしかない形のドアになりました。・・・カッコいいです!
多分、かつては板張りだったであろう路地側の壁は、ガルバリウムの外壁に変わっていましたが、あえて、ガルバリウムを楽しんでみようと思い、鉄製のドアにしてみました。さて、何色にしようかな。

リノベーション工事につきものは、スケジュールの延期です。途中、途中でいろんな問題が浮上してくると、余計な手間もかかるというもんです。職人さんたちは、3月に入ってから、平日も土日も関係なく、しかも夜遅くまで作業をしています。まだまだ寒いので、風邪なんぞ引かないようにと願います。

そんな苦労を知ってか、知らずか。すぐ隣の電柱のうえで休んでいるカモメは、朝からゆっくりとひなたぼっこをしているようです。ちなみに、カモメ、ウミネコ、トンビ、カラスは、それなりに縄張り争いをしているようで、たまに異種混合の対決をしている場面を見かけます。ちなみに一番強いのは、トンビです。

工事の状況・・・といっても、いつものように遅れ遅れで記事をアップしているので、2週間くらいのズレがあります。こちらはB棟のお風呂場です。こちらの鉄製窓も入りました。木ずりの壁はモルタルで仕上げる予定です。バスタブは工事の最後頃に入る予定です。ホーローにこだわったので、納期が遅くなりました。

2階の寝室は、まだまだ仕上がりがイメージできません。和紙の壁にしたいとお願いをしたので、ここの出来上がりはとくに楽しみにしています。B棟はダブルベッドに2名で泊まってもらう部屋になります。朝起きると、優しい光に包まれている部屋になるよう間取りを考えています。

これ、何だと思いますか? 実はスーパーファイバージェットという断熱処理の方法です。屋根と天井、壁と壁の間にノズルをつっこみ、新聞紙を粉々にしたようなものを吹き込みます。それが空気の層をつくり、断熱材となるようです。今回は、天井を中心に吹き込んでもらいました。この白い袋状の部分にびっしりと入っています。

こちらはA棟の寝室です。仕切り壁が出来て、部屋らしくなりました。正面の壁も、和紙を貼る予定です。天井に見える木の梁と和紙の壁は、きっと相性が良いはず。右に見える穴は埋め込み式のエアコンが入る場所です。こちらも早く完成が見てみたい!

壁をつくってしまう前のシャッターチャンスです。ここは鴨居の上の垂れ壁ですが、なにげに他の場所で使っていた鴨居を切って、再利用しています。材料を無題にしないのもリノベーションでは大事なこと。

ここは秘密の部屋? 倉庫として使っていた部屋を改造して、一人が泊まれる個室にしました。天井も低く、小さな窓が1だけついています。それを逆手にとって、秘密の部屋っぽくしたら面白いと思い、入り口のドアの形とか、壁の仕上げなどを工夫してあります。

さて、オープンは4月26日、という方針を出しました。今年はなんとゴールデンウイークが10連休になるそうで、ここを逃したくないと思うので、なんとか間に合わせたい!でも、時間がない!!大丈夫だろうか・・・。いや、職人さんたちを信じよう!


明石 博之

[組織] グリーンノートレーベル(株)
[役職] 代表取締役
[職業]場ヅクル・プロデューサー

1971年広島県尾道市(旧因島市)生まれ。多摩美術大学でプロダクトデザインを学ぶ。大学を卒業後、まちづくりコンサル会社に入社。全国各地を飛び回るうちに自らがローカルプレイヤーになることに憧れ、2010年に妻の故郷である富山県へ移住。漁師町で出会った古民家をカフェにリノベした経験をキッカケに秘密基地的な「場」をつくるおもしろさに目覚める。その後〈マチザイノオト〉プロジェクトを立ち上げ、まちの価値を拡大する「場」のプロデュース・空間デザインを仕事の軸として、富山のまちづくりに取り組んでいる。

■ 関連記事